強化普及部より、平成29年度の京都陸上競技指導者研修会の内容を掲載しています。
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平成29年度京都陸上競技協会指導者研修会報告書
「メダリストの条件」
  富士通株式会社 高平 慎士 氏

1 日時  平成30年1月27日(土)
2 会場  京都市西京極総合運動公園陸上競技場会議室 及び 補助競技場
3 講師  富士通株式会社 高平 慎士 氏
4 参加者 講演:35名 実技:129名
5 内容
【講演】テーマ:「メダリストの条件」

□小中高時代
小学時代は野球と陸上競技を掛け持ちしながら運動に親しみ、中学から陸上競技に専念した。
将来を見据えて過度な練習は控え、基礎的な練習を中心にして土台を確立することと、ハードルなど様々な種目を行う中で感性を養いながら楽しく競技をすること優先してきた。高校では顧問の先生が生徒に練習内容を立案させたり、専門外の種目にも挑戦させたりするなど、競技者として視野を広げられる機会を多く作ってくれた。この経験がその後の飛躍に繋がったと考えられる。雪で走れないという北海道特有の環境を前提として練習内容を考えて取り組んできた。
練習内容自体よりも自分たちの環境を考慮して工夫し、最適な練習を実施してきたことが強さに繋がっている。

□世界でメダルを獲得するために大切なこと
@戦略と戦術

世界で戦うためには必要なことを想像して具体的に洗い出し、対応できるように準備をしなければならない。戦う場面が想定できていれば練習の方法や戦い方が見えてくる。例えば、世界大会の準決勝でシードレーンがとれないことが想定できていれば普段から走りにくい内のレーンで走る練習をする。世界大会という大きな舞台で自己ベストを出す選手は全体の10%未満という事実がわかっていれば、アベレージを上げておかなければならないという考え方がでてくる。

Aアスリートとしての資質
自分の能力や環境を把握する「理解力」、環境を踏まえて改善を図っていける「適応力」、様々なことを経験して力に変えていく「行動力」があるアスリートは強い。また、競技力だけでなく人間性が伴わないといけない。多くの人から応援・サポートしてもらえるアスリートは長期にわたって活躍できることが多い。結局、どんなに才能があっても自分一人では何もできない。

Bサポーター
どんな人が周りにいるかはとても重要で、小学・中学・高校までは基本的な技術や考え方を教えたり、主体性を引き出す環境設定をしてくれたりする指導者に出会えることが大切である。
高平氏の場合は、大学以降は選手のキャリアに責任を持ち、目標までアテンドできる、結果を出すための行動を取ってくれるプロフェッショナルのコーチを求めてきた。
そして、米国のトムテレツ氏に巡り会い、様々な面でサポートしてもらった。

□目指す姿
オリンピックのメダリストは、「メダリストだから素晴らしい」のではなく、「素晴らしいからメダリスト」と言えるように生きなければならないと考えている。競技力を高めることは重要だが、それ以上に大切なことは人間力の向上である。指導者はそのように導いていくことが大切で、それが選手の将来や陸上界全体の発展に繋がっていくと思う。

□今後にむけて
どんどん環境は変化しており、陸上界のシステムも今後は大きく変化していく。選手や指導者もその状況を捉えて変化していかなければならない。状況に対応していくものだけが生き残っていくだろう。陸上界や指導者は目の前の強化も大切だが、同時に大きな視点も持ち20年・30年先を見据えた強化を進めていかなければいけない。 最後に、指導者にはどんな選手を育てたいか、育って欲しいかを明確にして育成して欲しい。また、この先生に出会えて良かったと思ってもらえるように指導者自身が日々成長していくことが今後の陸上界の発展には不可欠なので頑張って欲しい。

【実技】

□鬼ごっこ1分×5
@競歩 A両足ジャンプ Bサイドステップ Cバナナ鬼 Dレンジ鬼
・各種目後に腕立て伏せ、バービージャンプ、反復横跳びなど実施
・四角形のスペースをつくり、4グループに分けて実施

□動き作り(25m)
@ ノーマルスキップ
A 上方スキップ
B 前方スキップ
C 変則スキップ(右右左、左左右)
D 腕回しラン
E 左右を逆にした腕回しラン
F 同じ手足でスキップ・ラン
G 手と足のリズムを変えてラン(腕は小刻み脚は大きく、腕は大きく脚は小刻み)
・様々な動きの中で自分の体と対話し、違いやコツを感じ取ることを大切にする。
・自分の体の特徴や動きのことを知り、思い通りに動かせるようにする。

【走るときに大切にしている3点】
@目線は体に対して垂直
A腕は大きく、速く動かす
B体幹を安定させてお尻で弾む

□スプリント(走るときに大切にしている3点を意識してランニング動作へ)
@ 両足ジャンプ(上方に高く、連続、リバウンド)
  姿勢や腕の動きが大切
A 人間バスケット(二人組でリバウンドジャンプ側と上から体をPUSHする側に分かれる)
  強い力を地面に加えると身体は弾む。膝・足首が曲がらないように。
B 右手右膝・左手左膝・右手右足首・左手左足首タッチ〜ダッシュ
C Bの動きに加えて、身体の後ろで右手左足・身体の後ろで左手右足タッチ〜ダッシュ
D 360度ジャンプ左・右〜ダッシュ
E スタートの姿勢から一歩踏み出す・その足を後ろへ戻す〜ダッシュ
F 120m×5(80m+40mのイメージで走る。40mはブレーキをかけず惰性で走る)
G 100m×1(60m+40mのイメージで走る。美しく軽やかに走ることを目指す)


6 様子

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